「パーソナリティ障害ってなに?」
「もしかして自分も当てはまるのかな?」
そんなふうに悩んでいませんか?
HSP(繊細さん)やアダルトチルドレン(AC)、発達障害などの特徴と似ている部分もあり、見分けがつきにくくて悩んでいる人も少なくありません。
実は僕自身も、パーソナリティ障害かもしれないと悩んでいた時期がありました。
大切なのは、自分の気質や性格を正しく理解することです。
この記事では、パーソナリティ障害の基本から、3つのグループの特徴まで、ご紹介します。
ぜひ、最後まで読んでみてくださいね!
第1章 はじめに
パーソナリティ障害とは、考え方や行動に独特の偏りがあり、本人だけでなく周囲の人も苦しむことになる精神的疾患(病気)です。
「人格障害」と呼ばれることもあります。
日常生活や人間関係がうまくいかず、「生きづらさ」を強く感じやすくなります。
さらに、うつ病や社交不安障害、依存症などを併発するケースも少なくありません。
また、パーソナリティ障害はHSP(繊細さん)やアダルトチルドレン(AC)、発達障害などと特徴が一部似ているため、混同しやすい傾向があります。
それぞれの違いについては、別の記事で比較表を使って分かりやすく解説していますので、よろしければ下記リンクから読んでみてくださいね!
パーソナリティ障害は、大きく次の3つのグループに分類されます。
- A群(奇妙で風変わりなタイプ)
- B群(感情的で衝動的なタイプ)
- C群(不安・恐怖心が強いタイプ)
さらに、それぞれのグループの中にも、いくつかの種類に細かく分類されています。
次の章で、3つのグループとそれぞれの特徴について、分かりやすくご紹介していきます。
さっそく、一緒に見ていきましょう!
第2章 種類別の特徴
1.A群(奇妙で風変わりなタイプ)
A群は、考え方や行動に独特な特徴があり、「ちょっと変わってる」、「近寄りがたい」と感じられやすいグループです。
対人関係が苦手で、周囲との距離ができやすい傾向があります。
このA群は、次の3種類に分類されます。
- 妄想性
- 統合失調型
- シゾイド
それぞれの特徴を、順番に見ていきましょう。
・妄想性
他人に対する不信感が強く、裏切られたり、だまされたりするのではないかと、常に他人を疑ってしまう傾向があります。
被害妄想が強く、何気ない行動や言葉も、自分を悪く言ってるのではないかと思い込んでいます。
その結果、他人に心を開くことができず、上手く信頼関係を築くことができません。
徐々に人と関わる機会が少なくなり、孤立してしまうケースもあります。
・統合失調型
奇妙で独特な思考になりがちな傾向があります。
常識にとらわれず、自分なりの世界観を持っていて、迷信や第六感を信じやすいのも特徴です。
そのため、周りからは「変わった人」と見られ、理解されないことも多いです。
また、対人関係に強い不安を感じやすいため、苦手意識が強く、人付き合いを避ける傾向があります。
自分から近づかず、周囲もどう接してよいかわからず距離が生まれ、結果的に孤立してしまうことが少なくありません。
・シゾイド
人付き合いや他者との関係にほとんど興味を持たず、孤独を好む傾向があります。
友人や恋人を作ることに関心がなく、家族との距離も取ろうとすることがあります。
また、感情表現が少なく、喜怒哀楽を表に出すことも少ないため、周囲からは「何を考えているのかわからない」「冷たい人」と思われることもあります。
ただし、本人は孤独を苦痛と感じることが少なく、むしろ静かなひとり時間を心地よく感じています。
2.B群(感情的で衝動的なタイプ)
B群は、感情の起伏が激しく、演技的・情緒的な言動や、自己中心的・操作的な行動が目立つグループです。
対人関係でトラブルが起こりやすく、自分自身も振り回されがちなのが特徴です。
このB群は、次の4種類に分類されます。
- 境界性
- 自己愛性
- 反社会性
- 演技性
それぞれの特徴を、順番に見ていきましょう。
・境界性
「感情のジェットコースター」と呼ばれる激しい情緒不安定が特徴です。
特に、見捨てられることへの恐怖心が強く、相手に過剰に依存したり、逆に激しく攻撃したりと極端な行動をとりがちです。
怒り・不安・孤独感に振り回され、自分の感情をうまくコントロールできず、自傷行為に走ることもあります。
また、自己イメージが不安定で、「自分は何者なのか」「価値があるのか」と悩むことが多く、強い虚しさを感じやすいです。
人間関係もトラブルが絶えず、長続きしにくい傾向があります。
・自己愛性
「自分は特別な存在だ」と思い込み、他人からの賞賛を強く求めるタイプです。
自信満々に振る舞いますが、実は内面に強い劣等感や不安を抱えていることが多く、それを隠すために自慢話や誇張した言動をすることもあります。
他人の気持ちを考えず、自分の欲求を優先しがちで、周囲の人を軽視する傾向もあります。
表面上は魅力的に振る舞える場面もありますが、長い付き合いになるとトラブルになることが少なくありません。
・反社会性
社会のルールや他人の権利を軽視し、平気で嘘をついたり、暴力行為を行う傾向があるタイプです。
罪悪感を感じにくく、違法行為や迷惑行為を繰り返すこともあります。
自分の利益や欲求のためなら、魅力的に振る舞って相手を利用することもあります。
社会とのトラブルを起こしやすく、責任感に欠ける行動をとりがちです。
・演技性
常に「注目されたい」、「認められたい」という欲求が強く、感情表現や行動が過剰になりやすいタイプです。
話し方や態度が大げさで、感情がコロコロ変わるため、周囲から「わざとらしい」「騒がしい」と思われることもあります。
また、性的な魅力や派手な外見・行動を使って関心を引こうとする傾向もあります。
物事を表面的に捉えがちで、感情も浅いため、深い人間関係を築くのが難しく、関係が長続きしにくいのが特徴です。
3.C群(不安・恐怖心が強いタイプ)
C群は、不安や恐怖心が強く、人との関わりを避けやすいグループです。
特に人間関係に対して慎重で、傷つくことや失敗することへの恐れから行動が消極的になる傾向があります。
このC群は、次の3種類に分類されます。
- 回避性
- 依存性
- 強迫性
それぞれの特徴を、順番に見ていきましょう。
・回避性
他人からの批判や否定、恥をかくことを恐れるタイプです。
親しい関係を築きたい気持ちはあるのに、「嫌われたらどうしよう」「失敗して恥をかいたらどうしよう」という不安から、人との距離を置いてしまいます。
仕事や日常生活でも、失敗や恥を恐れて責任ある役割や昇進を拒否する場合も多く見られます。
原因として、過剰な羞恥心や自己評価の低さがが挙げられ、人付き合いに強い苦手意識を感じやすいのが特徴です。
・依存性
自分の意思や判断に自信がなく、常に誰かに頼ろうとする傾向が強いタイプです。
身近な人からの助言や支えがないと不安になり、自分ひとりで物事を決めて行動するのがとても苦手です。
さらに、他人に見放されることへの恐怖が強く、自分の意見を我慢してでも相手に合わせたり、過剰に相手の意向を尊重したりすることがよくあります。
たとえ自分にとって不利な要求でも、「嫌われたくない」という気持ちから従ってしまうことも珍しくありません。
・強迫性
完璧主義で、秩序や規則に強いこだわりを持つタイプです。物事を正しく、きちんと行うことに強い執着があり、自分なりのルールや基準を絶対に守ろうとします。
そのため、柔軟性に欠け、融通が利かないと周囲から思われることもあります。
仕事や生活においても、細かな部分にまでこだわりすぎてしまい、作業が遅れたり、他人と協力しづらくなったりすることがあります。
慎重で几帳面な反面、過剰なこだわりが自分も周りも疲れさせてしまうケースが多いのも特徴です。
第3章 まとめ
いかがだったでしょうか?
今回ご紹介した「パーソナリティ障害の特徴」について、理解は深まったでしょうか?
この記事であなたに伝えたいポイントを、以下にまとめてみました。
- パーソナリティ障害とは、考え方や行動に独特の偏りがあるせいで、自分や周りの人が苦しんでしまう精神疾患のこと
- A群、B群、C群の3グループに分かれている
- A群は、奇妙で風変わりなタイプ
・妄想性
・統合失調型
・シゾイド - B群は、感情的で衝動的なタイプ
・境界性
・自己愛性
・反社会性
・演技性 - C群は、不安や恐怖心が強いタイプ
・回避性
・依存性
・強迫性
僕自身は、C群の傾向があります。
- 他人からの批判や否定がとても苦手
- 「恥ずかしい」という気持ちがとても強い
- 自己肯定感が低い
- どんな小さいことでも自分一人で決められず、誰かに頼ろうとする
- 「嫌われたくない」という気持ちが強く、無理して相手の期待に応えようとする
- ルールや基準に忠実で、柔軟性に欠けている
これらは、アダルトチルドレン(AC)の特徴にとても似ており、「どう違うんだろう?」と迷うこともあるかもしれません。
でも、安心してください。
無理に見分ける必要はありません。
僕も最初は、HSPなのか、ACなのか、発達障害なのか――どれに当てはまるのかばかりを気にしていました。
けれど、大切なのは当てはめることじゃないと気づいたんです。
本当に大事なのは、自分の気質や性格を正しく理解すること。
そして、それに合った向き合い方を知ることです。
しかし、重要なのは、当てはめることではありません。
自分の気質や性格を正しく理解することなんです。
自分を理解し、上手に対処できるようになれば、きっと今感じている生きづらさも少しずつ和らいでいくと思います。
まずは、自分の性格や特徴を言葉にして、目に見える形にしてみましょう。
もしよければ、コメントやX(旧Twitter)のリプライで教えてくださいね。僕も一緒に考えます!
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます。
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