パニック障害と不安障害の違いとは?見分け方・原因・症状を徹底解説

「パニック障害と不安障害はどう違うの?」
「それぞれどんな特徴があるの??」

そんなふうに悩んでいませんか?

実際、違いがよく分からないという人も多いと思います。
僕自身も、最初は区別がつきませんでした。

でも、パニック障害と不安障害には大きな違いがあり、間違って理解してしまうと、自分の性格や傾向を正しく理解できず、適切な対応ができない可能性があります。

この記事では、最初に不安障害とパニック障害の違いを簡単に説明してから、不安障害の種類別の特徴と、見分け方のポイントをそれぞれご紹介します。
見分け方については、特徴を分かりやすくまとめた比較表もありますので、ぜひ最後まで読んでみてね!

第1章 はじめに

まずはじめに、「パニック障害」と「不安障害」の違いから説明します。

パニック障

  • 不安障害の一種
  • 突然、強い不安や恐怖に襲われる発作が起きるのが特徴
  • 動機やめまいなど、さまざまな身体症状が現れる

不安障害:

  • 強い不安や恐怖によって心身に支障をきたす精神疾患のひとつ
  • いくつかの種類に分類されている
  • 全般性不安障害、パニック障害、社交不安障害、強迫性障害など

このように、不安障害という広いカテゴリーの中に、パニック障害も含まれるという関係です。

イメージしやすいように、アーティストのグループで例えてみましょう。

  • 不安障害」= グループ名(例:嵐)
  • パニック障害」= メンバーのひとり(例:櫻井くん)

つまり、「不安障害」というグループの中に、「パニック障害」などのメンバーが含まれているというイメージです。

第2章では、不安障害の種類をそれぞれ分かりやすく解説していきます。

さっそく一緒に見ていきましょう!

第2章 不安障害を種類別に解説

1.全般性不安障害

全般性不安障害は、特定の対象や状況に限定されず、日常生活のさまざまな場面で漠然とした不安や心配が長期間続くのが特徴です。

具体的な原因がないにもかかわらず、仕事や健康、人間関係、お金、将来など、あらゆることに過剰な不安を抱えてしまいます。
その不安の強さや頻度が、長期間にわたって持続することで、生きづらさを感じます。

例えば、
「急に無一文になってしまうかもしれない」
「自分や家族が不幸に見舞われるかもしれない」
「事故や事件に巻き込まれるのではないか」
などの不安を感じます。

身体的には、筋肉の緊張、不眠、イライラ、疲労感などのような症状が現れます。

発症の原因ははっきりと解明されていませんが、ストレスや遺伝、環境要因が関係していると考えられています。

2.パニック障害

パニック障害は、突然理由もなく、強い不安や恐怖に襲われる「パニック発作」を繰り返すのが特徴です。

発作時には激しい動悸、息切れ、めまい、発汗、手足の震え、胸の苦しさ、吐き気などの身体症状が現れます。
さらに、「このまま死んでしまうのではないか」というほどの強烈な恐怖感に襲われることもあります。
発作は突然起こることが多く、数分から20分ほどでピークを迎えます。

予兆がなく発作に見舞われることもあり、いつどこで発作が起きるか分からないという恐怖から、「また発作が起きるのではないか」と常に不安を抱えるようになる人も少なくありません。
このような状態を「予期不安」と呼びます。
また、人混みや電車、バス、エレベーターなど、発作時にすぐに逃げ出したり助けを求めたりできない場所を避けるようになる「広場恐怖」を併発することもあります。

発症の原因ははっきりと解明されていませんが、強いストレスや過労、過去のトラウマ体験などが関係すると考えられています。

3.社交不安障害

社交不安障害は、人前で、話す・発表する・食事をする・字を書くなど、他人から注目を浴びる状況や行為に対して強い不安や恐怖を感じるのが特徴です。
その背景には、「人から否定的に思われるのではないか」「恥ずかしい思いをしたらどうしよう」といった、過度な恐れがあります。

この不安によって、顔が赤くなる、声や手が震える、汗が止まらなくなる、動悸が激しくなる、吐き気を感じるなどの身体症状が現れます。
また、「失敗して恥をかいたらどうしよう」「みんなに嫌われるのではないか」といった考えが強くなり、人前に立つことや注目を浴びるような場面を極力避けるようになります。

発症の原因としては、家庭環境や過去のトラウマ的な経験、もともとの性格傾向も深く関わっていると考えられています。
内向的で慎重、敏感な性格やHSP気質のある人は、特に発症しやすい傾向があります。

4.強迫性障害

強迫性障害は、自分の意思とは関係なく、不安や恐怖が頭の中に繰り返し浮かんできてしまう「強迫観念」と、その不安を打ち消そうとして行動を繰り返してしまう「強迫行為」が特徴の病気です。このふたつのキーワードが、症状の中心にあります。

例としては、以下のようなものがあります。

強迫観念強迫行為
手が汚れている気がする何度も手を洗う
鍵を閉め忘れたのではないか何度も戸締まりを確認する

原因としては、性格的に几帳面、責任感が強い、完璧主義の人に多いとされ、強いストレスや心の負担が関係していると言われています。

不安障害にはこのほかにも、特定の状況に対する強い恐怖を感じる「限局性不安障害」や、過去のつらい体験が心の傷となり強い不安を引き起こす「心的外傷後ストレス障害(PTSD)」などもあります。

第3章 見分け方とは?

第1章でも触れたとおり、「不安障害」と「パニック障害」は、似ているようで全く別のものです。

次の表は、それぞれの特徴をまとめて比較したものです。

項目(全般性)不安障害パニック障害
不安の現れ方持続的。
日常生活のあらゆることに不安や心配が長期間続く
突発的。
理由もなく突然激しい不安や恐怖が襲ってくる
発作の有無基本的に発作はないパニック発作が繰り返し起こる
症状のピーク不安や心配が徐々に強まり、長期間続く不安や恐怖が数分でピークに達し、その後収まる
身体症状筋肉の緊張、疲労、イライラ、不眠など動悸、発汗、震え、息苦しさ、めまい、胸痛など
予期不安あまりないまた発作が起きるかも」という強い不安がある
回避行動不安になる状況を避けることはあるが、限定的発作が起きやすい場所や状況を積極的に避ける

見分けるポイントは、不安や恐怖が「長期間続く」のか。発作という形で「突然現れる」のかです。
また、パニック障害は動機やめまいを伴う身体症状が現れるのも特徴です。

この違いを知っておくと、自分の状態や身近な人の不安のタイプを理解する手がかりにもなるでしょう。

第4章 まとめ

いかがだったでしょうか?
今回ご紹介した「パニック障害と不安障害の違い」、理解は深まったでしょうか?

この記事であなたに伝えたいポイントを、以下にまとめてみました。

  • 不安障害にはいくつか種類がある
  • ①全般性不安障害
  • ②パニック障害
  • ③社交不安障害
  • ④強迫性障害  など
  • パニック障害は、不安障害の一種
  • パニック障害と不安障害を見分けるポイントは、症状が「長期間続く」のか「突然強く現れる」のか。

改めてお伝えしますが、パニック障害と不安障害の見分け方は、「長期間続くもの」なのか、「突然強く現れるもの」なのかという違いです。
また、パニック障害は動機やめまいを伴う身体症状が現れるという点も、大きな特徴です。

不安障害にはいくつか種類があり、それぞれ特徴的な症状があります。
すべてを完璧に理解する必要はありませんが、ポイントを押さえておくことで、自分の性格や傾向を知るヒントになるはずです。

実は、僕の友人にもパニック障害の人がいます。
普段はとても明るく、みんなから愛される存在です。
でも、心の中ではいつも「また発作が起きるんじゃないか」と不安を抱えているそうです。

僕自身も社交不安障害の傾向があるので、その友人とはよく気持ちを共有しています。
症状の種類は違っても、お互いに感じる苦しさには通じるものがあり、理解し合える相手がいることで、とても安心できます。

もちろん、治療や支援で症状そのものを和らげることもとても大切です。
でも、僕がもっと大切だと感じているのは、「共感共有」です。
自分の不安や悩みを、誰かが真剣に聞いてくれるだけで、そして「わかるよ」と共感してもらえるだけで、不思議と心が救われるんです。

とはいえ、自分の気持ちを打ち明けるのはとても勇気がいることですし、相手が本当に理解してくれるとは限りません。
だからこそ、同じように共感や共有を求める人たちが、安心してつながれる場所を作りたいと考えています。

オンラインなら、匿名で自分の気持ちを打ち明けることもできますし、それに対して共感する側も、気軽に気持ちを届けることができます。
そんな安心できる場所が、きっと誰かの支えになると信じています。

これからも、少しでも皆さんの不安や悩みが軽くなるような情報を発信していきます。
皆さんからのコメントや「いいね」が、本当に僕の力になっています。
これからも、どうぞよろしくお願いします。

最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます。
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